「安心と安全」とよく並べて使われますが、安心と安全の違いは何でしょうか

貸切バス3台

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国土交通省より一般貸切旅客自動車運送事業(貸切バス)の使命とは「輸送の安全の確保」とされています。ということは、私たちは安全確保のプロフェッショナルでなければならないはずです。
しかし多くの方々は「安全」の定義を知りません。
定義が不明確な状態のままでは、本質を知らぬまま「安全ごっこ」をしているに過ぎないと私たちは考えております。
「スピードを抑えた運転が、安全運転」と言われますが違います。もちろん安全運転方法の重要な要素の1つではありますが「なぜスピードを抑えることが安全につながるのか」と問われると、答えは色々になってしまいます。間違いではないのですが、輸送の安全の確保に向けて事業に取り組む組織として、その答えは1つにしておかなければなりません。
では安全の定義とは何でしょうか。
国際安全規格を作るためのガイドラインでもあるISOでは「許容できないリスクがないこと」と定義されています。その他でも様々な規格において安全は定義されておりますが、基本的には「危険ではない状態」を表現している部分は共通しております。
キャリー交通では安全の定義を「客観的に検証してリスクの少ない状態」と定義しております。安全という状態は「危険ではない」という、客観的な評価をした上でリスクが少ないと判断できるものが「安全な状態である」と判断できるとしております。
もし、Aさんが「この貸切バス会社は安全である」と判断していたとしても、それはAさん1人の知識と経験から判断された主観に過ぎません。同じ貸切バス会社であっても一方Bさんは「この貸切バス会社は危険である」という判断をします。これは過去にBさんがこの貸切バス会社で事故に遭遇した経験から「危険である」と主観的判断をしたものによります。
このように人によって価値観が違うように、安全であるかどうかの価値観も人によって様々です。なので安全かどうかの判断は主観的なものであってはならず、必ず客観的な判断に基づいたものでないと「安全である」とは言えないのです。
なので、貸切バス事業者として、輸送の安全の確保に向けた安全への取り組みにについては、事業者の主観によるところではなく、第3者による客観的な評価を得ることは、極めて重要なことであると考えております。
また私たちを取り囲む安全な環境は刻々と変化しております。「客観的に検証してリスクのない状態」と判断されても、それは一時的なものと捉えており、安全な状態を保つためには、PDCAマネジメントサイクルを運用して管理運営を行い、継続的に安全性を追求していかなければならないものであると、私たちは考えております。
….では安心の定義とは何でしょうか。
安心とは「心」という文字が入ります。つまり安らぐかどうかはその人の心が決めるもの。なので安心とは主観的です。私たちの安心の定義は「主観的に検証してリスクの少ない状態」としております。
なので私たちは「客観性の高い輸送の安全の確保を追求(私たちの行う仕事)することにより、より多くのお客様に安心(お客様の満足)してご利用していただくことに繋がる」と考えております。
私たちの経営理念は「心から安心できる社会を創造する」です。定義もされない言葉のイメージだけで使われる「安心・安全」ではなく、きちんと定義付けをきちんと行い、安全確保のプロフェッショナルとして、管理運営、そして追求していくことこそが、貸切バスをご利用になるお客様の「心からの安心」に繋がる。そのような強い念いが込められております。